【スピードスケート】どういうスポーツ?面白さは?種目は?ルールは?

オリンピック以外で地上波でのテレビ放送がほとんどないためスピードスケートを詳しく知る人は少ないかと思います。競技者もかなり地域が限定されており、関西の方はほとんどなじみはないと思います。

陸上や水泳、自転車競技などタイム競技が好きな方にはかなり魅力的なスポーツですので、ぜひご覧ください!

目次

スピードスケートってどういうスポーツ?

スピードスケートの競技特性

スピードスケートは氷の上をどれだけ速く滑れるかを競います。男子の短距離選手では60km/h以上の速度で滑走しています。その速度のままコーナーを回っていくため大きな遠心力がかかります。また、前に深くかがんだ独特の姿勢で滑るため、太く発達した下半身が特徴的でみたことある人も多いかと思います。

スピードスケートでは使用する道具も特徴的であり、選手はスピードスケート専用のブレードが取り付けられた靴を着用しています。

スケート靴については以下の記事をご覧ください。

また、選手は「ワンピ」と呼ばれる全身タイツのようなレーシングスーツを着用します。以前は布製でしたがここ数年はゴム製の物が主流となっています。

もちろん氷の上なので、ただ走っても前には進みません。そのため、横に氷を押すことで氷からの反力を得て前に進んでいます。スピードスケートではこの前方への推進力を高め、空気抵抗・氷とブレードの抵抗を減らすことで競技力を高めています。

スピードスケートの歴史

スピードスケートの発祥

スケートの起源は石器時代ともいわれています。凍結した湖での移動や物の運搬に使われていたと考えられています。スピードスケートはオランダで発症したといわれています。凍った運河や川を移動するための手段として発達しました。

スポーツとしてのスピードスケート

1892年にInternational Skating Union (ISU)は最も古い国際冬季スポーツ連盟です。1893年にアムステルダムで正秋選手権が開催されました。1924年にシャモニーモンブランで開催された第1回冬季オリンピック大会から正式種目になっています。

日本でのスピードスケートの普及

日本には19世紀末に北海道に伝わったとされているようです。諸説ありますが、北海道の学校に来たアメリカ人教師がスケート用具を持ってきたこと、日本人がアメリカから北海道の学校にスケート靴を持ち帰って広まったといわれています。その後は、東北・長野などの環境に恵まれた地域で普及していったといわれています。

参考サイト

スピードスケートのアイスリンク

スピードスケートのアイスリンクは陸上と同じく1周400mです。厳密には複数のパターンがありますが、ストレートとコーナーはそれぞれ100mずつでコーナー半径も決められています。

また、スピードスケート特有のルールとして図のようにCrossing Areaと呼ばれるエリアが設定されています。陸上トラック競技とは異なりスピードスケートでは500m~10000mの個人競技では2名または4名ずつ滑走します。コースは内側のInner laneと外側のOuter laneに分かれます。そのため、同じレーンを滑走し続けると距離が変わってしまいます。そのため、1周ごとにCrossing Areaでレーンを入れ替えます。

また、Finish lineは基本的には陸上トラックと同じようにホームストレートの終わりに設定されていますが、スピードスケートでは1000mのみストレート中央に設定しています。これは、スタートがコーナーの入り口にならないようにするためです。

400mリンクは北海道・東北・関東・中部ブロックまでで、関西にはありません。

スピードスケートのスケートリンクには屋外と屋内があります。屋内の方が風や天候による影響が少なく、大きな選考大会に使用されています。屋内リンクは日本に3か所あり、北海道帯広市の明治北海道十勝オーバル、青森県八戸市のYSアリーナ、長野県長野市のMウェーブになります。

アイスリンクの所在について重要な点として標高があります。先にも述べたようにスピードスケートでは空気抵抗を減らすことがとても重要です。そのため、標高が高いリンクほど空気抵抗が減少しタイムが速くなります。

詳しいリンクの所在についてはJSF (Japan Skating Federation)にて掲載されていますのでご覧ください。

スピードスケートのおもしろさは?

スピードスケートをするおもしろさは何といってもスピード感です。体一つで時速40km以上の速度滑走するのには何とも言えない面白さがあります。陸上トラック競技や水泳をしていた方は共感していただけるのではないでしょうか。徐々に自分の記録を超えていくことや周りとの勝負に勝った時などスポーツとしての面白さは共通です。

スピードスケートを見るおもしろさとしてもまずはあのスピード感を見ていただきたいと思います。高速でコーナーを曲がり切るのにはかなり迫力あるかと思います。マラソンや駅伝を見るのが好きな方もいるかと思いますがスピードスケートでも5000mや10000mなどの長距離を見るのも楽しめるかと思います。また、シングルトラックの駆け引きの多いレースを見るのはとても面白いと思います。高速で滑走しながら絶えず順位が入れ替わり、さまざまな駆け引きをみていくのは多くの人が楽しめるポイント化と思います。

スピードスケートのルール

スピードスケートにも細かいルールはたくさんありますが、基本的には一番早くゴールした人が勝ちです。

ルールの基本としては陸上のトラック競技や水泳と同じように、フライングやコースアウトがあります。その他スピードスケート特有のルールとしてはCrossing Areaでの進路妨害がよくみられます。ダブルトラックのレースではCrossing Areaでコースを入れ替えますが、その際にエリア内に2人同時に突入した場合Outer laneの選手を優先しなければいけないというルールがあります。

その他にも細かいルールはありますが観戦するうえでは上記でとりあえず十分かと思います。

スピードスケートの種類

スピードスケートのシングルトラックとダブルトラックの違い

先ほどのアイスリンクの説明ではCrossing Areaでコースを入れ替え2人ずつ滑走すると説明しました。これがダブルトラックのレースとなります。一方で、シングルトラックはInner laneとOuter laneの分けずに使用します。また、8名程度で一斉にスタートします。そのため、ショートラックやロードレースなどの駆け引きもあります。

スピードスケートの種目

個人種目

  • 500m
  • 1000m
  • 1500m
  • 3000m ※男子は基本的にジュニアまで
  • 5000m
  • 10000m ※男子のみ

その他

  • パシュート:3人1チームで一番後ろの人がゴールしたタイムで競う。男子8周、女子6周。シングルトラックのみ。
  • マススタート:複数人が一斉にスタートし中間のポイント、最終ゴールでポイントが設定されている。ゴール後最もポイントの高い人が勝ち。シングルトラックのみ。
  • リレー:4名1チームで500m×4の2000mで競う。男女混合は男女各1名で2回ずつ滑走する。
  • チームスプリント:3名1チームで3周滑走し最初にゴールした人のタイムで競う。

まとめ

スピードスケートはかなりマイナースポーツではありますが、オリンピックやワールドカップでの活躍を耳にする方も多いではないでしょうか。確かし、現状ではテレビ放送もかなり少ないですが見てみればとても面白いスポーツです。

実際にスピードスケートをしたい方も400mリンクは少なくても室内のフィギュアスケートやアイスホッケー、ショートトラックのリンクであれば南は九州まであります。スケート靴のレンタルもほとんどのリンクであるので是非体験してみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

マニアックな分野でマニアックなことをしています。13年間スピードスケートを現役選手としてしていました。その後はスピードスケートの研究を続けています。活動の発信や、マイナースポーツでマニアックなことをしている人と関わりが広がればうれしいです。

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