現役選手の経験と研究者としての活動のなかで、指導者側と選手の認識のズレや解釈の違いを感じることが多くなりました。
多くの選手は一生懸命しているつもりでも動きが改善できない。多くの指導者がアドバイスをしているつもりでも選手に理解されない。このような経験がないでしょうか。
このようなギャップの緩衝材としての立場を目標にしています。指導者と選手が共通認識を持ってさらなるパフォーマンス向上の手伝いがしたいと思っています。
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活動歴
大学に在学中、恩師とともに医科学サポートの活動を開始。
大学生に対する三次元動作解析をルーチン化。データの蓄積と測定方法の改善を実施。
IMUを用いた解析に関する2題を、ISEK(International Society of Electrophysiology and Kinesiology)で発表。
- Validation of inertial measurement unit for the quantification of knee joint kinematics during simulated speed-skate movements.
IMUの妥当性(測定値の正確性)についての検証し、高い妥当性が示された。
- Kinematics measurement of long-track speed skating performance using an IMU system.
スピードスケート滑走中に力学的データ(足底圧)と運動学的データ(関節角度)がパフォーマンスに与える影響について検証し高い関連性が示された。
高校生への医科学サポートの開始
IMUを用いたスピードスケート滑走中の解析について論文発表
高校生に対してもIMUを用いた三次元動作解析をはじめとした医科学サポートの活動を開始。
IMUを用いたスピードスケート滑走中のイベント(着氷や離氷など)の特定方法についての下記論文を発表。
医科学サポートがさらに拡大した。ショートトラック選手へのIMUを用いた動作解析を開始し新たな知見を獲得。
スピードスケートの三次元動作解析手法の信頼性について
学歴・職歴・競技歴
小学生~高校生までは嬬恋でスピードスケートを行いました。全国大会にも出場し、何とか入賞できるかできないかくらいのレベルでした。
大学入学後は理学療法学科としての学業と競技生活を両立させました。学業においても幸いスムーズに卒業し国家資格を取得することができました。競技生活においてはスランプ(グラグラ病:スピードスケート滑走中のジスキネジア)となり滑走フォームの再獲得に約2年間を要しました。このときに三次元動作解析できていたら良かったなと思っています。
スピードスケート滑走中のスキルとパフォーマンスとの関連に関する研究を大学院修士課程において行いました。研究としてはIMUシステムの併存的妥当性、イベント検知の妥当性、各イベントにおける関節角度とパフォーマンスとの関連を検証しました。
群馬県内の脳卒中をメインにリハビリを行っている急性期病院へ大学院進学とともに就職しました。理学療法分野の大学院生は就職し勤務しながら進学することが多いです。私の場合には研究分野と臨床分野は大きく異なりましたが、脳卒中患者における研究活動も実施、協力しております。
- Postural Instability Affects Coordination of Arm Movement and Postural Adjustment During Whole-body Reaching in Healthy Adults. ISPGR2022.
- Effects of postural instability on the coordination between posture and arm reaching. Human Movement Science. 2023.