スピードスケートの氷上滑走中は着氷や離氷、ブレードの切り返しなどのイベントがあります。このイベントをIMUと呼ばれるセンサーを用いて得する手法の妥当性について研究を行いました。
その論文が公開されました!オープンアクセスなのでぜひご覧ください!
下記のリンクまたはタイトルで検索していただけると、PDFが出てきますので見れるかと思います。
https://www.mdpi.com/1424-8220/21/11/3649
投稿論文の概要
タイトル
「Detection of Movement Events of Long-Track Speed Skating Using Wearable Inertial Sensors」
(スピードスケートの運動イベントの慣性センサを用いた検出の妥当性)
内容
概要
今回の研究では先に述べたように氷上滑走中のイベントを特定する手法を妥当性を検証しています。
妥当性とは、簡単に言えば実際に測定したいものを適切に測定できているかということになります。つまり、妥当な測定ができているかどうかです。
今後、氷上滑走中の動作解析の研究を進めていくうえで重要な基礎となる研究になります。
追記:妥当性に引き続き、信頼性に関する論文も投稿いたしましたのでご覧ください。
方法
今回の研究では、IMU(Inertial Measurement Unit:慣性計測装置)と呼ばれるセンサーを用いて、スピードスケートの氷上滑走中の動作を測定しました。
今回使用したIMUはNORAXON社のmyoMOTIONを使用しています。
IMUを使用し、氷上滑走中の関節角度、加速度を測定しました。測定されたデータをもとに、着氷や離氷のタイミングを算出する手法の妥当性を検討しました。
各タイミングの算出方法は以下の記事をご覧ください!
また、着氷や離氷を正確に判定するために、足底圧の測定を行いました。
足底圧から得られた着氷・離氷のタイミングとIMUから算出した着氷・離氷のタイミングを比較しました。
結果
細かい結果は論文本文をご覧いただきたいと思います。
大まかな結果としては、IMUによる着氷・離氷のイベント付けは高い妥当性が示されました!
考察
今回の研究では、スピードスケート氷上滑走中のイベントをIMUを使用し行う手法の妥当性を検証しました。その結果、高い妥当性が示されました。
この結果から、IMUによるイベント付けが適切にタイミングを選択できていることがわかりました。次は、イベント付けの手法の信頼性を検証していきたいと思います。
投稿雑誌
SensorsはMDPIが発行する国際的なオープンアクセスジャーナルです。主にセンサーに関する研究論文が多く掲載されています。また、オープンアクセスであり、だれでも無料で閲覧することができます。
まとめ
今回、スピードスケートの動作解析の第一歩となる論文を発表することができました。
ご協力頂きました皆様大変ありがとうございました。
今後もスピードスケート研究を進めていきたいと思います。
コメント